フローコンポーネント
LLMs
複数ベンダー・複数バージョンのLLM(大規模言語モデル)に対応しています。OpenAI、Claude、Gemini、ChatGLM、llamaなど、主要な商用・オープンソースモデルを利用可能です。
LLMは、ロールプロンプト・コンテキスト・ツール・参照ナレッジ設定に基づいてAIレスポンスや出力結果を生成します。
ナレッジ検索
このコンポーネントは複数の埋め込み(Embedding)モデルに対応しており、「意味検索」「キーワード検索」「ハイブリッド検索」などでナレッジベースから情報を取得できます。検索結果の最終的なランキングはリランキング(rerank)モデルによって最適化されます。 これにより、最も関連性が高い参照ナレッジデータをナレッジベースから抽出し、LLMのハルシネーション(事実誤認)や専門的なナレッジの不足を効果的に補うことができます。
分岐判定
このコンポーネントは、入力情報をもとにコンポーネントの設定やLLM(大規模言語モデル)の能力を活用して、自然言語による入力意図を判定し、それぞれの分岐へ出力します。分岐判定コンポーネントは1つまたは複数の分岐を同時にトリガーでき
、ユーザーの問いかけから異なる意図を抽出し、それぞれ対応する分岐へ渡します。
条件判定
このコンポーネントは、ユーザーが定義した「条件を満たすためのルール」に基づいて、条件を満たしているかどうかをLLM(大規模言語モデル)を用いて判定します。条件を満たしていれば if 分岐が実行され、満たしていなければ else 分岐が実行されます。
「条件を満たすためのルール」は、自然言語、正規表現、数式などで定義できます。
ルール判定コンポーネントが単純なパターンマッチングによる判定を行うのに対し、本コンポーネントはLLMの自然言語理解能力を活用して、入力内容をより深く理解し、その理解結果に基づいて判断を行います。
カードメッセージ
このコンポーネントは、上流のコンポーネントから入力情報を受け取ることはありません。トリガーされると、エージェントがカード形式のメッセージで応答することで、ユーザー体験を向上させます。カードメッセージの種類には、テキストカード、画像付きカード、動画カード、地図カード、フォームカードなどがあります。通話の発信、メール送信、アプリの起動などの機能もサポートされています。
- テキスト:テキスト情報を出力します。
- カード:カード形式で情報を出力します。カードには、タイトル、画像、動画、位置情報、ボタンアクションなどのリッチな情報を設定できます。
- フォーム:フォーム情報を出力します。フォームには、入力フィールドや送信先アドレスを設定できます。
- JSON: JSON構造で出力します。下流でAPIにデータを送信するようなシナリオに適しています。
有人対応サービス(Human Service)
この機能では、ユーザーからの人間によるサポートを希望しているリクエストに対応するために、開発者がサードパーティのカスタマーサポートシステムと連携できるようになります。現在対応している外部サービスには、Intercom、Livechat、Sobot、Zoho、Webhook などがあります。
有人対応サービスを有効にする方法
- フローエージェントのキャンバスに「有人対応サービス」コンポーネントを追加します。
- 外部のカスタマーサポートシステムとの認証設定を行い、メッセージのやり取りが正常に行えるようにします。
- 企業の運用状況に応じて、対応時間や対応可能なメッセージ形式などを「有人対応サービス」コンポーネント内で設定します。
- フローエージェントのチャット画面上で、ユーザーが「有人対応サービス」をリクエストすることで、オペレーターによるサポートが提供されます。
有人対応サービスの認証設定
現在、Intercom、Livechat、Sobot、Zoho、Webhook などのサードパーティ製カスタマーサポートシステムとの連携に対応しており、ユーザーからの「有人対応サービス」リクエストを実際のオペレーターに引き継ぐことが可能です。
認証設定の手順については、Agent-Human Serviceをご参照ください。
有人対応サービスの設定
フローでは、複数の「有人対応サービス」コンポーネントを同時に配置することが可能です。ただし、複数のコンポーネントが同時にトリガーされた場合、最初にトリガーされたコンポーネントのみが正常に起動されます
- それ以外の「有人対応サービス」コンポーネントは起動されず、ユーザーへの対応は行われません。
- 一度「有人対応サービス」コンポーネントが正常に起動されると、それ以降のフローの処理は進行しません。
「有人対応サービス」コンポーネントの具体的な設定方法については、Agent-Human Service をご参照ください。
有人対応サービスリクエストのトリガー方法
フローエージェントにおける「有人対応サービス」コンポーネントは、通常のエージェントとは異なり、上流のコンポーネントからの指示によって起動されます。設定されたトリガー条件を満たすと、「有人対応サービス」コンポーネントが自動的に動作します。
一度このコンポーネントが起動されると、他のコンポーネントで未処理の応答があっても、システムはそれらをすべて中断し、人による対応フローへと即座に移行します。
その後、ユーザーはカスタマーサポート担当者と自由にメッセージをやり取りでき、やり取りの回数には制限がありません。
また、ユーザーと担当者のどちらからでも、現在の有人対応サービスの会話を終了することができます。